商品の魅力はディスプレイで伝わる!

6次産業化研修会
商品の魅力はディスプレイで伝わる 6次産業化研修会 全5回の講習の最終回は「販売促進戦略の活用と実習」をテーマに、 消費者が商品を手に取りたくなるような戦略的な売り方について。 6次産業化プランナーfood+Create代表林が、販売促進や販路開拓の専門家として講師を務めさせて頂きました。

商品の魅力はディスプレイで伝わる 6次産業化研修会

農産物を加工するなどして販売する6次産業化について、その販売方法や商品開発の手法などを学ぶ「6次産業化研修会」が令和3年3月1日、神奈川産業振興センターで行われました。全5回の講習の最終回は「販売促進戦略の活用と実習」をテーマに、6次産業化プランナーで、販売促進や販路開拓の専門家の林由希恵さんが講師を務め、消費者が商品を手に取りたくなるような戦略的な売り方について講義しました。

 6次産業化は、農産物の生産者(1次産業)が、ドライフルーツやジャムなどの加工品(2次産業)を作り、流通・販売(3次産業)までを一体的に手掛けて新たな付加価値を活動のことで、農家にとって新たな収入を生むため、注目を集めています。

 こうした中で行われた今回の「販売促進戦略の活用と実習」は、直売所やマルシェで季節の野菜を販売をする方や、ブロッコリー農家の方、横浜市青葉区でこれから就農を予定している方など5名が参加。互いの自己紹介から始まった講義は、和やかな雰囲気の中でスタートしました。

 

販売促進戦略の活用と実習

林さんは、商品を戦略的に販売し売上を安定させていくために、売場の重要性を力説しました。「消費者に商品を買ってもらうためには、入店から購入までの導線づくりや、商品を魅力的に見せるディスプレイづくり、そして商品の魅力を自身に代わって伝えてくれるPOPが重要です」と説明します。林さんは時折、受講生に質問を投げかけながら軽やかにレイアウトとディスプレイの重要性を語りかけていました。

 

売場の重要性

特にディスプレイについては、商品の塊を三角になるトライアングルや、商品を均等にリズムよく配置するリピートなどを紹介しました。また、林さんが手掛けた事例も紹介。柚子を扱う事業者のイベントディスプレイの時には、配色を柚子の爽やかさが感じられる黄色ベースにしたり、大きなタペストリーを使って目に留まりやすくするなどの工夫を加えたことよって、20代~30代の女性層を獲得した実績を話すと、受講生らは感心した様子でした。

 

商品の塊を三角になるトライアングル

そのほか、色の効果や顧客の購買心理であるAIDMA・AISAS、キャッチコピーの付け方などを説明すると、いよいよワークショップに突入。購買層のターゲットや商品の利用シーン、商品の特徴などを一言で伝えるためのPOPを作成しました。シートに向かって情報をまとめていく参加者の姿は真剣そのもの。林さんは机を見回りながら、受講生たちの悩みに寄り添いながら答えていました。

 

いよいよワークショップに突入

受講生たちはまとめ終わったシートを、「貼りパネル」と呼ばれる商品説明用のPOPに貼り、これまでの講義で学んだことを反映するべくディスプレイに挑戦。完成したディスプレイは配置の意図や、狙った効果などを林さんに見てもらい、林さんから講評をもらいました。

 

商品説明用のPOP

ある受講者は、三角型の塊で配置するディスプレイで商品を表現。すかさず林さんは受講生を椅子から立たせ、「では2m離れたところからいろんな角度でこの陳列をみてみましょう。どの角度からも商品やPOPは見えるように配置されるようにするともっと良くなりますね」と話すと、受講生は納得した様子でアドバイスをメモに書き留めていました。また、ある受講生が「一言でコンセプトをまとめるのは難しい」と悩みを吐露すると、林さんは「確かに難しいけれども、お客様に説明する人が端的に魅力を伝えられるようにしないといけないですね。一緒に考えましょう」と考えを巡らせていました。

 

三角型の塊で配置するディスプレイで商品を表現

あっという間の3時間の講習が終わると林さんは、「今日学んだことを参考にしながら、実際に百貨店やスーパーなどの売場を見てみると、さまざまな工夫があることに気がつくと思います。それらを取り入れながら、ぜひ商品の販売促進につなげていってください」とエールを送っていました。

 

※講座は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、参加人数の制限やマスク着用、入室時の手指アルコール消毒、体温測定などを徹底して行われました。

https://6sapo-kanagawa.net/archives/1063

 

 

 

 

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